地域おこし協力隊の皆様は概ね「まちづくり」や「地域活性化」という、正解が見えづらく、地域内にロールモデルとなる人も少ないようなミッションに取り組んでいることと思います。
そのため、協力隊として活動中で、「自分のこのままのやり方で良いんだろうか」「もっと違った進め方があるんじゃないか」と不安になることはありませんでしょうか?
僕も2019年3月まで地域おこし協力隊でしたが、そんな不安をずっと抱えながら活動していました。
そんな時出会ってよかったな、と思ったのが、全国各地で活躍する先輩方のブログ。活動の参考になったり、ロールモデルや道標となったりと、励まされていました(今でもそうです)。
ここではそんな、地域おこし協力隊として活動する上で参考になるブログと、元地域おこし協力隊のいしおが思わず膝を叩いた厳選記事を紹介したいと思います!
ゆるふわに見えて、ゆるふわじゃない!? 「ヒビノケイコの日々」
高知県の山奥、れいほく地方でカフェを経営していたヒビノケイコさん。
人が訪ねてくるのか不思議になるような立地で、カフェとネットショップを運営しつつ、日々の田舎暮らしやその気づきをゆるめのイラストと意外とシビアな文章で紹介されていました。
今は店舗の経営はストップし、執筆や講演、ワークショップなどの活動に注力されています。
「カフェ経営はゆるふわじゃない」なぜ田舎にはうどん&コーヒーの店が多いのか?田舎で起業「個人でカフェをするポイント6」
最初のおすすめ記事はこちら。「カフェ経営はゆるふわじゃない」なぜ田舎にはうどん&コーヒーの店が多いのか?田舎で起業「個人でカフェをするポイント6」です。
けっこう地域おこし協力隊を卒業した後に、カフェや飲食店、ゲストハウスを経営したい人って多いと思うのですが、そもそも条件不利地と言われる田舎で経営を軌道に乗せるのは、普通に考えるとけっこうハードモード。
そんな中、経営を実践してきたヒビノさんのこの記事は、かなり参考になると思うのです。
「カフェ経営はゆるふわじゃない」なぜ田舎にはうどん&コーヒーの店が多いのか?田舎で起業「個人でカフェをするポイント6」 : ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。
「地域創生「発展する地域とそうでない地域の違いは?」新しい種をつぶす人、見守る人「過去の栄光に囚われず、挑戦するフィールドを地域に作れるか」」
この記事で紹介されている「うまくいかない地域は、アクセルとブレーキが同時に踏まれている」という言い回しは、本当にそのとおり。
地域創生「発展する地域とそうでない地域の違いは?」新しい種をつぶす人、見守る人「過去の栄光に囚われず、挑戦するフィールドを地域に作れるか」 : ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。
とにかく男前! とにかくオープンソース!! 「未来食堂日記」
元エンジニアで、大戸屋などで修行しながら店をオープンさせた「未来食堂」。ブログを読んでいただければわかるのですが、その一本筋の通った考え方と、着実に成し遂げていくストーリーには、自然と頭が下がってしまいます。理念を実現するということはどういうことか、そのあり方が学べる気がします。
また、大事にしているのは、「オープン」であること。元エンジニアの視点から、「ITが発展した理由はオープンソースだったから」「飲食業もオープンソースであるべき」と語っています。事業計画書や決算報告など、「見せていいの?」と思ってしまうようなコンテンツも公開しているんです。
「未来食堂の”事業計画書”、全文公開します(飲食店の事業計画書)」
事業計画書を、全文見ることができます。余計なデザインなどせず、シンプルにgoogleドキュメントでまとめられた資料は、きっと起業を考える地域おこし協力隊の皆様にとって、大きな参考になることでしょう。
未来食堂の”事業計画書”、全文公開します(飲食店の事業計画書) – 未来食堂日記(飲食店開業日記)
まちづくり界隈では今一番の有名人!木下斉氏のブログ「経営からの地域再生・都市再生」
もはや「まちづくり」「地方創生」といった領域では今最も注目されている人、と言っても過言ではないと思います。エリア・イノベーション・アライアンス代表理事の木下斉(ひとし)氏のブログです。
主に地方都市を主戦場にして、特に頭の凝り固まった支配階級に噛み付いているイメージがありますが、言っていることは至極まっとうで正論だな、と思うことが多いです。
facebookやtwitterで木下氏が発信している投稿のまとめ記事が多い印象。なので、twitterやfacebookなどをフォローするのも良いでしょう。
600農村を再生した報徳仕法、現代に活かす10の教訓。 (No.1031)
木下氏のブログのおすすめは、「報徳仕法」についての記事です。小学校の校庭に設置されていた二宮金次郎(二宮尊徳)像、みなさんもご存知ですよね。この二宮尊徳氏は、江戸時代になんと600もの農村を再生しました。そのメソッドが、「報徳仕法」なんです。
現代風の文章で書いてくれているのでとても読みやすく、「まちづくり」のノウハウとしても色あせないばかりか、何が王道なのかを教えてくれます。
600農村を再生した報徳仕法、現代に活かす10の教訓。 (No.1031) : 経営からの地域再生・都市再生
小規模自治体・中山間地をフィールドにまちづくりを研究する「ソシオデザイン」ブログ
僕が「アニキ」と呼んで敬愛する地域再生コンサルタント、大西正泰(まさひろ)氏が経営する「一般社団法人ソシオデザイン」のブログです。
「ブログ」というか、アニキはだいたいfacebookでディープな考察や講演資料を公開しています。ので、以下のページから飛べるfacebookアカウントをフォローしてみてください。
ちなみに余談ですが、僕、いしおもソシオデザインの客員研究員として名を連ねさせて頂いています。研究員と言いつつ、基本的にはアニキから勉強させてもらってばかりの書生みたいな感じです。
コミュニティって何だろう?「noteグランドレベル研究所」
まちづくり界隈に激震を走らせた「喫茶ランドリー」。そのオーナーであり、株式会社グランドレベルのディレクター・アーキテクト・編集者でもある大西正紀氏の考察ブログです。
建築やコミュニティづくりなどに関心がある方は、マストで抑えておくべきでしょう!
「喫茶ランドリー」はどうしてヤバい?市民の能動性を引き上げ、受け入れる。グランドレベルの壮大な実験がはじまりました。
喫茶ランドリーがオープンしたばかりで今ほどバズっていないときの記事です。地域の新しい公民館のようなスペースになり、人が集まりだし、面白がってこのスペースを使い始めた、そんな物語の序章を見ることができます。
「喫茶ランドリー」はどうしてヤバい?市民の能動性を引き上げ、受け入れる。グランドレベルの壮大な実験がはじまりました。|大西正紀/GroundLevel & 喫茶ランドリー|note
地域おこし協力隊3年分の活動と葛藤と学びが追体験できる「さとり世代が地域おこし協力隊になってみた。」
最後にようやく、地域おこし協力隊経験者のブログが登場です(笑)。
ブログを書いている宗司(そうつかさ)氏は、さとり世代の(元)地域おこし協力隊。しょっぱなの記事で「地域おこし協力隊という名前がダサい」と言い放つ彼のブログは、うまく行ったこともそうでなかったことも、等身大の姿で描かれているように見えます。
更新頻度も高く、任期終了までの感情の変遷もしっかり描いてくれていますので、3年分の活動や学び、そして葛藤を追体験できます。
「自分の無力さに……<地域おこし協力隊残り113日>」
カフェ「UNI」をオープンして、連日多くのお客さんが来てくれる一方、友人や知人が赴いてくれないことに対する寂しさを投稿しています。いや、この感じ、わかる……!!
「地域おこし協力隊を終えて。結局、協力隊って何だったのか。」
「「まち」とは一つの存在ではなく、個の集合体である」こと。僕もこれ、任期終了間際にようやく腹落ちしたのですが、もっと早く理解していれば違う取り組みができたなあと……。これから地域おこし協力隊として活動する皆さんや、今活動中の皆さん、この記事だけでも読んでみてほしいです!「まちづくり」とか「まちおこし」の概念が変わります。
おわりに
少しでもこの記事が、みなさんの活動のお役に立てば幸いです!!
また、僕もできるだけ地域おこし協力隊の皆さんのサポートができればと、オンラインで相談窓口をやってます。こちらもよかったらご利用ください!
【地域おこし協力隊なんでも相談所】
相談だけですべて解決できるなんてことは思ってはいませんが、少しでも役に立てればと。なんでも相談下さい。詳細はメッセージにて。
・利用ツール:zoom
・時間:お互いの空き時間で30分~1時間
・費用:無料
・相談内容は後人の為にも匿名で公開させて頂くかも pic.twitter.com/s9vc3a5UBO— いしお/地域おこし協力隊なんでも相談所(手弁当) (@stonejourney) 2019年6月8日
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